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2019/06/16

老後資金2000万円貯めるのに毎月貯金額はどのくらいにすべき?

最近のニュースとして、金融庁が「老後に金融資産を2000万を必要と試算」と公表して大きな問題となりましたが、今回はその問題に深入りせず(笑)

もし2000万必要、というものが真実だったとき、例えば、今の年齢から老後までの期間を計算して、毎月、あるいは毎年どのくらいの貯金額を必要とするか考えていきたいと思います。

若い方、25歳くらいの方であれば、老後まで40年あると考えれば、比較的期間はあるように感じるかもしれませんが、「貯金が必要」と感じた方はもう少し年齢を積み重ねた方が多いことでしょう。25歳はまだ社会に出て、必死にまず働いて・・・ということで精一杯の年齢かもしれません。しかも20代は収入もやはりそれほど多くありません。

例えば今35歳で、老後まであと30年と考えれば、1年間で67万円程度の貯金が必要となる、という試算になり、これは月間に直せば、5.6万円程度となります。
(詳しくは下の「今日の計算方法」の欄をご覧ください。)

 

■一歩先の数字力

それでは、1年間で67万円の金額の貯金とは、どの程度の貯金額なのでしょうか。冷静に計算してみましょう。

まず、普通の世帯がどのくらいの年収があるか、世帯年収のグラフから推測すると、世帯の収入は427万円程度(平均値ではなく、中央値)となります。(厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査概要」より)

この427万円は、手取り金額ではありません。あくまで収入額です。手取り金額で考えてみれば、もっと少ない額になるはずです。

年収427万円は月収に直せば35.6万円という金額になりますからこの月収35.6万の手取り金額を計算すると、およそ29万円程度となります。(扶養の有無など条件によって変わりますので金額前後しますし、一人で稼いでいる金額なのか、2人夫婦で稼いでいる金額なのかによって変わります)

この29万円から月間5.6万円を貯金しますから、手取りの約19%をそのまま老後に回さないといけない金額です。手取りの約2割を貯金するとなれば普通でも大変なのに、子育て世帯だったら尚更大変なことですね。

しかし、このように計算すれば、2000万という額により実感が持てるのではないでしょうか。

2000万をどう貯めるのか、それは(特に若い世代の)これからの大きな課題になるかと思います。もしくは、貯めずに、もっと健康的に働き続けられるように、65歳⇒75歳定年時代、いや、生涯現役でいよう・・・をスローガンとしてしまう日ももしかしたらあるのかもしれませんね。

 

■今日の計算方法

1.もし今25歳で老後が40年後と考えるとき

 2000万÷40年=50万/年

よって、1年間に50万貯めるから、月間4万2000円程度となります。

 

2.もし今35歳で老後が30年後と考えるとき

・2000万÷30年=67万/年

よって、1年間に67万貯めるから、月間5万6000円程度となります。

 

3.もし今45歳で老後が20年後と考えるとき

・2000万÷20年=100万/年

よって、1年間に100万貯めるから、月間8万3000円程度となります。

 

参考URLはこちら

厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査概要」